副業6.79M円の私が公開する5プロジェクトの時給データ
副業年収6.79M円の内訳を5プロジェクト別に公開。月収・労働時間・時給データから「メイン + 仕込み」のポートフォリオ設計、一番好きだった案件・一番つらかった案件まで実体験ベースでまとめます。
副業の実例はネット上に溢れていますが、月収・労働時間・時給の3点セットで複数プロジェクトを並べた具体データはあまり見かけません。
この記事では、私が2025年に副業で達成した年収¥6,790,000の内訳を、5プロジェクトに分けて公開します。プロジェクト別の月収・月間労働時間・時給データに加え、5つの中で一番好きだった案件・一番つらかった案件も含めて、副業ポートフォリオ設計の実例としてまとめます。
本記事は副業者の個人実体験です。業種・業界によって相場は大きく変わります。ご自身の判断材料の一つとしてご活用ください。
結論: 副業6.79M円の5プロジェクト構成
私の2025年の副業は、以下の5プロジェクトで構成されました。
| 区分 | 概要 | 月収 (概算) | 月間時間 (概算) | 現在 |
|---|---|---|---|---|
| A | 公募案件 (中央省庁・国立研究機関等) | 均すと¥300,000-400,000 | 20h+ (ばらつき大) | 継続 |
| B | 新規事業開発支援 (ベンチャー) | ¥50,000 | 〜10h | 継続 |
| C | SaaS運営 (愛犬取説) | 現状¥0 | 20h | 仕込み中 |
| E | ボランティア・ツール作成 | ¥0 (関係構築の価値) | 〜10h | 継続 |
| F | Climbiz開発 | 仕込み中 (2026/6課金開始) | 20h | 仕込み中 |
年収の主力はA (公募案件) + B (新規事業開発支援) で、CとFは中長期の仕込みプロジェクトです。
全体像: なぜ5プロジェクトに分散するのか
副業を「単一の高単価案件」だけで構成すると、リスクが集中します。逆に「低単価案件の数で稼ぐ」と時間効率が悪化します。
5プロジェクトに分散するメリットは以下です。
- 現在の収益を確保しながら、将来の仕込みに時間を配分できる
- 1つの案件が終了しても収入が完全には途絶えない
- 異なる業種・業界の経験が相互に活きる
- ボランティア案件で関係性を維持しつつ、お金を稼ぐ案件を別に持てる
私の場合、AとBで月収を確保し、空いた時間でC・E・Fに投資する設計です。「メイン + 仕込み」の二段構えになっているのが、5プロジェクト分散の本質的な狙いです。
プロジェクトA: 公募案件 (中央省庁・国立研究機関等)
副業年収の主力プロジェクトです。
概要
- 業種: 中央省庁や国立研究機関の公募する技術調査・開発案件
- 契約形態: スポット契約 (案件単位)
- 案件期間: 数ヶ月〜半年
- 件数: 年に2〜3件
収益と労働時間
- 月収 (年間均し): ¥300,000〜¥400,000
- 月間労働時間: 20時間以上 (案件あり時)、案件なし時はほぼゼロ
公募案件は「納品後に一気に入金される」スタイルなので、月単位では収入が大きく変動します。年単位で均すと月¥30〜40万円相当という見方です。
労働時間も納期前は集中、納期後は休み、という波があります。「平均月20時間」と書きましたが、実態は10時間月もあれば60時間月もあります。
時給換算
- 案件単価ベース: 時給¥5,000以上の契約条件で受注
- 年間で均した時給: 経費・税引前で約¥10,000-¥15,000、税引後で約¥7,000-¥10,000
公募案件は単価交渉の余地が小さい代わりに、契約時点で時給¥5,000以上が確保される条件が多いです。
何が良くて何が悪いか
良い点:
- 単価が高い
- 案件規模が大きく、まとまった収入になる
- 中央省庁・国立研究機関の実績は履歴書に書ける重みがある
悪い点:
- 納期前の労働時間集中がきつい
- 案件がない月は完全に収入ゼロになる
- 公募ベースなので案件継続性が読めない
プロジェクトB: 新規事業開発支援
ベンチャー企業の新規事業立ち上げをサポートするプロジェクトです。
概要
- 業種: ベンチャー・中小企業の新規事業開発支援
- 契約形態: 月額契約 (継続型)
- 役割: 技術アドバイス、PoC設計、レビュー
収益と労働時間
- 月収: ¥50,000
- 月間労働時間: 〜10時間
- 時給換算: 約¥5,000
単価としては平均的ですが、月10時間以内に収まるのでキャッシュフローが安定します。
何が良くて何が悪いか
良い点:
- 月10時間で確定収入がある安心感
- ベンチャー経営層との関係構築につながる
- 技術アドバイスというレバレッジの効く業務
悪い点:
- 単価が頭打ち (月¥50,000で固定化)
- 案件規模が小さく、これだけでは生計を立てられない
このプロジェクトは「単価を上げる戦略」の文脈で別記事に詳しく書いています。 → 副業の単価を上げる7つの戦略 — エンジニアの実例
プロジェクトC: SaaS運営 (愛犬取説)
愛犬の取扱説明書を作成・管理できる個人開発のSaaSです。
概要
- 業種: 自社SaaSの開発・運営
- 契約形態: 月額サブスクリプション (¥300/月)
- 開発開始: 2024年
- 現状: 運営中、収益化フェーズ手前
収益と労働時間
- 月収: 現状¥0 (有料ユーザー数が損益分岐点未満)
- 月間労働時間: 20時間 (機能改善・運用)
なぜ時給ゼロでも続けるか
C のような自社プロダクトは、短期の時給で評価しません。判断軸は以下です。
- 累積ユーザー数の伸び率
- 解約率
- 機能リクエストの傾向
- 競合との差別化
時給がゼロでも、ユーザーの反応とプロダクトの完成度が伸びているなら継続価値があります。半年〜1年のスパンで「次の課金タイミングに到達したか」を判断する設計です。
何が良くて何が悪いか
良い点:
- 自社プロダクトなので意思決定が自分にある
- 開発スキルと経営判断の両方が鍛えられる
- 成功すればストック型収益を生み出せる
悪い点:
- 短期の収益はゼロまたは赤字
- 機能改善の優先度判断が難しい
- 自分以外の責任を取る人がいない
プロジェクトE: ボランティア・ツール作成
知人・関係者からの依頼で、ツール作成を無料または実費のみで対応するプロジェクトです。
概要
- 業種: 関係構築の場で発生する技術相談・ツール作成
- 契約形態: 無償または実費のみ
- 件数: 年数件
収益と労働時間
- 月収: ¥0〜 (これまでの取引先との関係構築という見えない価値)
- 月間労働時間: 〜10時間
なぜ無償で続けるか
E は短期収益ゼロですが、過去から築いてきた取引先・知人ネットワークの関係維持という機能を持っています。
- 取引先との関係が継続する
- 新規案件の紹介につながる
- 自分の専門性が「相談される存在」として認知される
副業ポートフォリオの中で、E は「種まきの土壌」として位置づけています。短期的にお金にならなくても、長期的に紹介経由の案件 (= プロジェクトAやB) を呼び込む構造です。
プロジェクトF: Climbiz開発
本ブログの母体となるSaaSです。副業者・個人事業主向けの経営ダッシュボード。
概要
- 業種: 自社SaaSの開発・運営
- 契約形態: 月額サブスクリプション (Free/Standard/Pro)
- 開発開始: 2026年初頭
- 現状: 仕込み中、2026年6月から有料プラン開始予定
収益と労働時間
- 月収: 仕込み中
- 月間労働時間: 20時間
なぜCに加えてFも仕込むか
C (愛犬取説) と F (Climbiz) はどちらも自社SaaSですが、ターゲット顧客が異なります。
- C: 愛犬を飼う個人 (B2C、月¥300の小額決済)
- F: 副業者・個人事業主 (B2C寄りB2B、月¥780-1,480)
副業ポートフォリオを「複数の自社プロダクト + 受託案件」で構成することで、収益源を分散しつつスケール余地を残します。F が当たればCの何倍にもなる可能性があります。
何が良くて何が悪いか
良い点 (現在の満足度):
- Claude Code + Codex + GitHub Actionsの協調型開発環境を構築できた
- 開発だけでなくマーケティング (ブログ・SEO) まで進められている
- 自分自身がプロダクトの利用者なので意思決定が早い
- あとは結果がついてくるようにするだけ、という状態に近い
悪い点 (リスク):
- 課金開始 (2026年6月) まで売上ゼロ
- ユーザー獲得の不確実性が大きい
- 開発時間の投資がペイするか確定していない
5プロジェクト並べて気づいたこと
ここまで5つを並べてみて、いくつか発見があります。
「メイン + 仕込み」の構造ができている
A・B (現在の収益源) と C・F (将来の収益源) のバランスが取れています。E は両方の周辺領域で関係性を維持する役割。
この構造が成立しているからこそ、Fに時間をかけられています。AとBだけだったら、目先の収益最大化のために A の単価交渉や B の追加案件獲得に時間を使ってしまい、C・F のような中長期投資に手が回らなかったはずです。
時給だけ見ると判断を誤る
短期の時給ランキングで並べると、A > B >> C ≒ F ≒ E です。Cは時給¥0、Fは仕込み中、Eはボランティアです。
しかし「時給」だけで撤退判断すると、CとFを切ることになります。それは将来のストック型収益の芽を摘むことになり、長期的には誤った判断です。
ポートフォリオを評価する軸は時給だけでなく「現在の収益」「将来の成長性」「機会費用」「楽しさ」など複数あることを、5プロジェクト並べて再確認できました。
撤退判断の詳細は別記事に書きました: → 副業のやめどき — 撤退判断の5つのチェックポイント
5つの中で一番好きなプロジェクト
迷いなくF (Climbiz) です。
仕込み中で将来が楽しみという理由もありますが、それ以上に開発体験が良いです。Claude Code + Codex + GitHub Actionsの協調型開発環境を構築でき、コーディングだけでなくマーケティング (本ブログ含む) まで進められています。
「自分が毎日使うプロダクトを、自分の意思決定で作り、自分のペースで世に問う」状態は、副業として持てる最高の形です。あとは結果がついてくるかどうかだけ、というところまで持ってこれているのが満足度の根源です。
5つの中で一番つらかったプロジェクト
A の中央省庁・国立研究機関系の技術調査案件です。
ある案件で、プロジェクトマネジメントと技術調査の両方を3ヶ月で対応する必要があり、本業との両立で消耗しました。納期直前は週末も含めて夜中まで作業する状態でした。
最終的に納品時にクライアントから満足の声をいただけたのは救いでしたが、3ヶ月終わったあとの疲労は普通の案件の何倍も残りました。
学んだことは「PM工数を見積もりに含める」です。技術調査の工数は読めても、その上流のPM工数 (ステークホルダー調整・進捗管理・成果物まとめ) を甘く見積もると、深夜労働で帳尻を合わせることになります。次回以降は工数見積もりにPM分を明示的に上乗せするようにしています。
副業ポートフォリオを設計する際のコツ
私の5プロジェクト構成から抽出できる、ポートフォリオ設計のコツです。
コツ1: 短期 (現金) と長期 (ストック) を分ける
短期で確実に入る案件 (A・B) と、長期で大きくなる可能性のある案件 (C・F) を分けて持ちます。短期だけだと成長が頭打ち、長期だけだとキャッシュフローが回りません。
コツ2: 「関係構築」枠を持つ
E のように直接の収益ゼロでも、長期の関係性を維持する案件を持っておきます。これが将来のAやBの源泉になります。
コツ3: 時間配分を意識する
各プロジェクトに使う時間を月単位で記録します。「気がついたらAばかりやっていてFが進んでいない」という状況を防ぐためです。Climbizの時間記録機能で簡単に可視化できます。
コツ4: 半年ごとにポートフォリオを見直す
各プロジェクトの収益・時間・将来性を半年ごとに棚卸しします。撤退・継続・拡大・新規参入の判断を一度に行うリズムを作ります。
よくある質問 (FAQ)
Q. 5プロジェクトも並行するのは管理が大変では?
A. 各プロジェクトの月間時間を10〜20時間に抑えれば、合計60〜80時間/月の副業時間で回ります。私は本業と並行で年500-700時間の副業時間 (月40-60時間相当) で運営しています。
Q. プロジェクトA (公募案件) の単価¥5,000は高い気がする
A. 公募案件は単価が高い代わりに獲得難易度も高く、提案書作成・面接対応などの非稼働時間がかかります。実質時給で見ると、案件獲得の工数を含めれば¥3,000-¥4,000相当になります。
Q. SaaSをやって時給ゼロなのは焦りませんか
A. 焦らないと言えば嘘ですが、AとBで現在の収益を確保しているので精神的に追い込まれずに済んでいます。自社SaaSは2-3年のスパンで判断する性質の事業なので、半年単位の収益で評価しないようにしています。
Q. なぜプロジェクトDがないんですか
A. 2025年中盤に「D」枠で動いていた小規模案件があったのですが、年内に終了したため5プロジェクトから外れました。ポートフォリオは流動的で、年単位で参入・撤退が発生します。
Q. プロジェクトポートフォリオの可視化はどうしている?
A. Climbizのプロジェクト管理 + 4象限分析機能 (Standard以上) で時給と将来性を可視化しています。自分自身がプロダクトの主要ユーザーです。
まとめ
副業年収¥6,790,000は、5プロジェクトのポートフォリオで構成しました。
- A・B: 現在の収益源 (公募案件・新規事業開発支援)
- C・F: 将来の収益源 (自社SaaS)
- E: 関係構築の場 (ボランティア・ツール作成)
時給だけで撤退判断すると C・F を切ってしまいますが、ポートフォリオ全体として「短期収益 + 長期仕込み + 関係構築」の三層構造が成立しているからこそ、副業を経営者視点で運営できます。
自分の副業を可視化したい方は、Climbizの本業時給チェッカー (Free) で本業時給を出した上で、副業の真の手取りシミュレーション (Free) で副業時給を出すと、5軸で見るための土台ができます。
本記事は個人体験ベースです。業種・業界により相場は変動します。