ツール公開 2026/10/09読了 9 分

副業の案件別実時給を出す 3 ステップ — Excel でも SaaS でも計算できる方法

副業の案件別実時給を計算する具体的な 3 ステップ手順を解説。時間記録・収入記録・時給算出の実例と、Excel テンプレートおよび SaaS 活用の比較まで、副業の経営判断に必要な数字の作り方を整理します。

#時給計算#副業#案件管理#経営判断

副業で複数案件を並行運営していると、案件別に時給を出すのが判断の基本です。しかし多くの副業者は「感覚で割が良い/悪い」で判断していて、具体数字を持っていません。

副業の経営判断は、感覚ではなく数字で行います。案件別に時給を数字で出せば、継続 / 改善 / 撤退の判断が明確になります。

この記事では、副業の案件別実時給を出す 3 ステップの具体手順を解説します。

結論: 3 ステップで案件別実時給が出る

副業の案件別実時給を出すには、以下の 3 ステップを踏みます。

  1. 時間記録: 案件ごとに稼働時間を記録する
  2. 収入記録: 案件ごとに入金額を記録する
  3. 時給算出: 収入 ÷ 時間で案件別時給を計算する

シンプルですが、これを継続できている副業者は少数派です。

ステップ 1: 時間記録

まず、案件ごとに稼働時間を記録します。粒度は「1 日単位、案件別」で十分です。

記録の粒度

  • 日単位: 「2026-10-09、案件 A、3.5 時間」のような形式
  • 分単位までは不要: 副業案件の判断には「時給が ¥5,000 か ¥800 か」の桁で十分、¥5,120 か ¥5,150 かは判断に影響しない
  • 通勤時間・思考時間: 副業のために使った時間はすべてカウント (実時間ではなく機会費用ベース)

記録の方法

Excel の場合、以下のようなシンプルな表を作ります。

日付案件時間
2026-10-01案件 A3.5
2026-10-02案件 B2.0
2026-10-02案件 A1.0
2026-10-03案件 D4.0

SaaS (例: Climbiz) を使う場合、案件を選んで「開始」を押すだけでタイマーが記録します。手動入力にも対応します。

継続のコツ

時間記録が続かない副業者は多いです。継続のコツは以下 2 点。

  1. 完璧を求めない: 記録漏れがあっても気にせず、思い出した時点で概算入力
  2. 記録の場所を固定する: モバイル1箇所 (通勤中・昼休みに開ける) に集中させる

ステップ 2: 収入記録

次に、案件ごとに入金額を記録します。

記録のタイミング

  • 入金日ベース: 請求日ではなく実際に入金があった日
  • 手数料引き後の額: 振込手数料・プラットフォーム手数料 (クラウドソーシング等) を引いた実受取額
  • 税抜き / 税込み: どちらでも OK、統一していれば OK。副業者は税込みで記録するのが実感に近い

記録の方法

Excel の場合、時間記録と同じシートまたは別シートで記録します。

日付案件金額
2026-10-05案件 A175,000
2026-10-15案件 B96,000
2026-10-20案件 D32,000

SaaS の場合、案件を選んで金額を入力するだけです。プロジェクトごとに自動集計されます。

ステップ 3: 時給算出

時間と収入が案件別に紐付いたら、時給を計算します。

計算式

案件別時給 = 案件別収入合計 ÷ 案件別時間合計

Excel の場合

SUMIF 関数で集計します。

  • =SUMIF(収入シート!案件列, "案件A", 収入シート!金額列) / SUMIF(時間シート!案件列, "案件A", 時間シート!時間列)

案件が増えるたびに数式をコピー、または動的に案件一覧を管理する必要があります。維持コストがかかります。

SaaS の場合

自動計算されます。案件詳細ページを開くだけで「案件 A: ¥5,000/h、累計 45 時間、累計収入 ¥225,000」のような表示になります。

実例: 4 案件の実時給を出したら 6 倍の差があった

私の 2025 年の実例で、4 案件を並行運営していました。3 ステップで実時給を出した結果:

  • 案件 A (自社プロダクト保守): 45 時間 / ¥225,000 → ¥5,000/h
  • 案件 B (受託開発 A 社): 30 時間 / ¥96,000 → ¥3,200/h
  • 案件 C (受託開発 B 社): 50 時間 / ¥90,000 → ¥1,800/h
  • 案件 D (継続案件、単価未見直し): 40 時間 / ¥32,000 → ¥800/h

最安 (¥800) と最高 (¥5,000) で 6.25 倍 の差がありました。

数字で見るまで、案件 D は「継続だから安定している」と評価していました。しかし本業時給 (¥3,000/h 相当) の 4 分の 1 の労働をしていたことになります。

数字が見えた後の判断

案件別時給が数字で出ると、以下 3 つの判断が明確になります。

判断 1: 継続 (本業時給の 100% 以上)

案件 A (¥5,000/h) は本業時給を超えており、時間を追加投下する価値があります。単価交渉ではなく、時間確保が優先課題。

判断 2: 改善 (本業時給の 50〜99%)

案件 B (¥3,200/h) は本業時給比 100% 前後、改善余地あり。単価交渉 or 作業効率化を検討。

判断 3: 撤退 (本業時給の 50% 未満)

案件 D (¥800/h) は本業時給の 4 分の 1、機会費用を考えると撤退候補。単価交渉が難しい継続案件なら、次の契約更新のタイミングで断る判断も。

Excel と SaaS の使い分け

観点Excel副業特化 SaaS
準備時間数時間 (シート設計)5 分 (案件登録のみ)
維持コスト数式のメンテナンスほぼゼロ
モバイル対応Excel Online で可標準対応
税金連動自作自動
4 象限分析自作困難標準搭載
費用無料月額 ¥780〜

初期の副業者 (案件 1-2 件) は Excel で十分。5 件超えたら SaaS 移行 の目安が実務的です。

まとめ

副業の案件別実時給は、3 ステップで計算できます。

  1. 時間記録: 日単位、案件別で稼働時間を記録
  2. 収入記録: 入金日ベースで案件別に金額を記録
  3. 時給算出: 収入 ÷ 時間で案件別時給を計算

計算式は単純ですが、継続することが難しいポイント。継続のためには「維持コストが低い仕組み」を選ぶことが肝要です。

Excel で自作するか、副業特化 SaaS を使うかは、案件数と維持コスト許容度で判断します。案件数が 5 件を超えたら SaaS 移行を検討する目安。

案件別時給を自動計算する Climbiz の プロジェクト管理機能はこちら。または無料の 真の手取りシミュレーション で副業全体の手取りから確認することもできます。

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